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「吸血鬼・昂夜/監視員・碧」シリーズ 3話
本文は続きから
本文は続きから
「……ん?」
スイッチを入れても、照明は点かなかった。
他の場所は点いていたから、電球が切れただけだろう。
替えの電球はあるのか、彼に尋ねた。
「おい、替えの電球はあるか?」
「無いよ」
「……は?」
「だから、無いよ」
「普通、替えを買い置きしてるんじゃないのか?」
「そう?使わなかったら、無駄じゃない?」
「使うだろ!」
イラっとした。
この、ノンビリした口調を、態度を、どうにかして欲しい。
(多分、無理だが)
「じゃあ、買いに行くか」
「無理。夜の買出し、監視員さんから禁止されてるから」
「……面倒な」
「因みに、碧が買いに行くのも無理。僕のこと、監視してなきゃダメでしょ?」
「じゃあ、どうするんだ?」
「ちょっと、待ってて」
そう云って、彼は物置き内をごそごそと探す。
そして、目的の物を見つけると私に渡した。
「はい、此れ」
「……何だ?」
「ランタンだけど」
「…………」
それじゃあ、十分な光源は確保出来ない。
せめて、手元が見えるくらいだろう。
「不便だろ」
「でも、此れしかないし。それに、碧は電気に頼りすぎ。たまには、照明くらい消したら?」
「頼った覚えは無い。それと、全然関係ないだろ……」
「そう?」
「そうだ」
前々から薄々と気付いていたが、こいつは変だ。
何で、こんな奴と一緒に居るのか解らない。
仕事とは云え、後先が不安になった。
「……でも、電気のせいで星が見えなくなったんだよ。今は、何処も彼処も夜だって云うのに、爛々と光ってる。眩しいくらいに。ずっと、ずっと……」
彼の呟きを、聞こえない振りをした。
スイッチを入れても、照明は点かなかった。
他の場所は点いていたから、電球が切れただけだろう。
替えの電球はあるのか、彼に尋ねた。
「おい、替えの電球はあるか?」
「無いよ」
「……は?」
「だから、無いよ」
「普通、替えを買い置きしてるんじゃないのか?」
「そう?使わなかったら、無駄じゃない?」
「使うだろ!」
イラっとした。
この、ノンビリした口調を、態度を、どうにかして欲しい。
(多分、無理だが)
「じゃあ、買いに行くか」
「無理。夜の買出し、監視員さんから禁止されてるから」
「……面倒な」
「因みに、碧が買いに行くのも無理。僕のこと、監視してなきゃダメでしょ?」
「じゃあ、どうするんだ?」
「ちょっと、待ってて」
そう云って、彼は物置き内をごそごそと探す。
そして、目的の物を見つけると私に渡した。
「はい、此れ」
「……何だ?」
「ランタンだけど」
「…………」
それじゃあ、十分な光源は確保出来ない。
せめて、手元が見えるくらいだろう。
「不便だろ」
「でも、此れしかないし。それに、碧は電気に頼りすぎ。たまには、照明くらい消したら?」
「頼った覚えは無い。それと、全然関係ないだろ……」
「そう?」
「そうだ」
前々から薄々と気付いていたが、こいつは変だ。
何で、こんな奴と一緒に居るのか解らない。
仕事とは云え、後先が不安になった。
「……でも、電気のせいで星が見えなくなったんだよ。今は、何処も彼処も夜だって云うのに、爛々と光ってる。眩しいくらいに。ずっと、ずっと……」
彼の呟きを、聞こえない振りをした。
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